遥くんと二人きりなんて今までに何度もあったのに、いつもよりドキドキするのは…婚約の事があるからだろうか。
こんな事思うのは…本当に遥くんにも皐月さんにも申し訳ないけど……、
婚約の事を知った日から遥くんは切なそうな顔をする事が増えた。
それは婚約と関係があるのかわからないし、切ない訳じゃないのかもしれない。
だけどその切な気な表情がすごく大人びて見えて、色気があって…ここ数日の遥くんの格好良さは前よりも上がってる気がするんだ。
だからいつにも増してドキドキしてしまう。
「依良、おいで」
少し離れて座る私にそう言って片手を軽く広げる遥くん。
遥くんにそう言われたら引き寄せられる様に遥くんの方へと行ってしまう私の身体。
「なんかぎこちない」
いつもの様にしてるつもりでも、遥くんにはお見通しみたいで、腰に手を回しながら遥くんはクスクスと笑っている。
「遥くん、あのねっ、今日体育の授業があったんだけどね、」
笑われた事が何だかすごく恥ずかしくて咄嗟に話題を変えた。



