学校では絢人が笑わせてくれたり、栞の天然さや可愛さのおかげでいつも通りの私に戻れてきていた。
そして夜、お風呂から上がり髪の毛を乾かしていると突然スマホから着信を知らせる音楽が鳴り、スマホを手に取った。
誰だろう…?
そう思いながらスマホの画面を確認すると…
「遥くん…、」
着信の相手は遥くんで、一瞬電話に出る事を躊躇った。
だけど出ないのも変な気がして、そして何より遥くんを避けても何も変わらない訳で…、そもそも避ける事自体違う様な気がして…。
私は電話に出る事を決めた。
「もしもし…」
『依良、』
すぐそばで聞こえる遥くんの声に胸が締め付けられる様に熱くなった。



