インナモラート 【完】




だけど高校生になって、当たり前だけど小学生より、中学生より大人に近づいた今は…



切ないとか、苦しいとかそんな単純な言葉では表せないくらい、モヤモヤしてズキズキして、心がグチャグチャだ。




小学生の時より、中学生の時より、昨日より、遥くんを好きな気持ちが大きくなった今、遥くんに婚約者がいるなんて知って冷静でなんていられないよ。





幼馴染みでいいから、妹みたいな存在でいいから、なんて思っても本当の本当は遥くんに一人の女性としてみてほしくて…。



本当はいつだって遥くんの恋人になりたくて、

幼馴染みとしてじゃなく、恋人として好きになってほしくて…愛されたくて。





皆に優しい笑みを向ける遥くんが大好きで、優しい遥くんが大好きで、だけど私だけに優しく笑ってもほしくて…。







婚約者がいると知っても遥くんが大好きで、大好きで…大好きで堪らない。







「う、…っく、うぁ…」






“いつか”遥くんに女の子として見てもらえたらなぁ。


なんて思ってた私はただの甘ちゃんな子どもだったんだ。