「お邪魔します」
遥くんの家にお邪魔すると、
「部屋に居ると思うから行ってきなよ」
と絢人が言ってくれたから私は一人で遥くんの部屋へと向かった。
手に二つのプレゼントを抱えて、大きな階段を上る。
早く会いたい。
それでお誕生日おめでとうって伝えるんだ。
遥くんが私にプレゼントしてくれたあのピンク色のドレスに比べたら小さいものなのかもしれないけど、心を込めたプレゼント。
喜んでくれるといいな。
サプライズだからビックリしてくれるかな…?
笑ってくれるかな…?
遥くんの驚きながらも笑った顔を想像して、私は一人顔を綻ばせた。
大好きな遥くんの誕生日は、自分の誕生日よりワクワクして、嬉しいものだから。



