インナモラート 【完】



そして招待されてやってきた当日。


ママは可愛らしいリボンのついたピンクのワンピースを買ってくれてそれを私に着せてくれた。



滝川家の目の前に来て“お城みたい”と思った事は今でもよく覚えている。




それから歩人さんが迎えてくれて、食事を取る部屋へと案内された。



私は今まで見たことのない、絢爛豪華な空間に萎縮してしまってずっとママの手を握っていた。





『こんにちは』


だから滝川家の家の中に入ってからその言葉を掛けられるまでの記憶はない。


だけどその優しくて、甘い声だけはしっかりと覚えてる。

その声を聞いてやっと、何故だか安心出来た事も。