会場内へと戻るとさっきの静かな空間とは違う、華やかで賑わう空間。
どうしようかな、取り合えず端の方に居よう。
遥くんには待っててって言われたけど、あの静かな所に居たら心がザワつくし、入り口付近に居たら遥くんが通ったらわかるしね。
そう思って端へと移動すると、
「依良!」
と声がして絢人が私の方へと来てくれた。
「絢人、」
「依良、どうした?兄貴は?」
一人でいたからだろうか、心配そうに聞いてくる絢人。
「皐月さんって女の人と話すってどこか行っちゃった」
「皐月…」
どうしてだろう、皐月さんの名前を出すと遥くんも絢人も顔を険しくさせるのは。



