広間を出ると来た時に通った広いロビーがありそこを横に行くとソファーが五つ置いてある広い空間が広がっていた。


だけどこの広い空間には誰もいない。私と遥くんの二人きり。




「座ろう」


遥くんに言われて遥くんの隣に腰を下ろした。




「足疲れたでしょ?」


「大丈夫だよ」


本当は立ってる時間も長かったし慣れないハイヒールに足も痛くなり始めていた。


だけど遥くんを心配させたくなくてそう言えば遥くんは


「正直に言いなよ」


と困った様に笑った。




「無理するのは依良の悪い癖だよ」


「別に無理してるわけじゃないよ」


「そういうところ」


「…ふふっ、」



私の事をよくわかってくれてる事が嬉しくて笑えば遥くんも優しく笑ってくれた。