そんな会話をしているとある事に気がついた。
毎年居るはずの歩人さんと千架さんがいない。
「遥くん、歩人さんと千架さんは?」
「急ぎの出張が入ったらしくて今日来れなくなったんだって」
この前二人には会ったけど、今日も会いたかったな…。
「兄貴まだ挨拶とかしなくちゃなんだろ?」
絢人が言った。
そっか、遥くんは今日の主役だもんね、忙しいはず。
「依良、挨拶とかが一段落ついたら行くからそれまで絢人と居てね」
まるで小さい子どもに言い聞かせるみたいに言う遥くんにプクッと頬を膨らませる。
「子どもじゃないし知り合いなんて絢人しか居ないから絢人といるよ」
“一緒にいてね”と絢人に視線を送ると軽く微笑んだ絢人。
それを見て安心した様に笑った遥くんは
「絢人、依良の事頼んだよ」
と言って遥くんを待っている人の所へと行ってしまった。



