「初めて会った時…?」
「依良リボンがついたピンク色のワンピース着てたでしょ?なんかその時を思い出してさ」
「覚えててくれたの?」
初めて遥くんと絢人に会った日、遥くんの言うとおり私は、ママに買ってもらったリボンのついたピンク色のワンピースを着ていた。
そんな昔の事、遥くんは覚えてないと思ってたのに…。
「当たり前でしょ」
「…………っ」
覚えててくれたなんて、嬉しすぎるよ…。
嬉しくてキュウッと胸が締め付けられる。
そんな私に遥くんは追い打ちをかける様に甘い笑みを浮かべて、
「あの頃も今も可愛いけど、今は綺麗さも兼ね揃えてるよ」
なんて言うから私の心臓はもうドキドキだ。
「そんなことないよ…」
遥くんが恥ずかしげもなくそんな事を言うから、逆に私は恥ずかしくなってしまい、思わず目線を下に下げた。
すると目に入るピンクの輝き。
私はパッと顔を上げて遥くんを見た。



