「絢人、依良」
私達の元へと来てくれた遥くんは白いタキシードに身を包んでいて、ワックスで軽く整えられた黒髪はいつも大人っぽい遥くんを更に大人っぽくしていて、
もう、なんか…かっこよすぎる…。
白いタキシードが似合う人なんて遥くんしか居ないよ!
キュンキュンしながら遥くんを見ていると遥くんは私にかっこよすぎる笑みを向けて
「ドレス、すごく似合ってるよ」
と言ってくれた。
「………っそ、そうかな?」
嬉しくて思わず声が上擦った私に遥くんは笑いながら
「可愛いよ」
と言ってくれた。
遥くんも絢人も同じ事言ってる…。
恥ずかしいけど嬉しいな。
「遥くん、ドレスありがとう。すごく可愛くて私には勿体ないけど、すっごく嬉しいよ」
「気に入ってくれたみたいでよかった」
そう言った遥くんはマジマジと私を見てきた。
あまりにも見てくるから、やっぱり似合わないとか思われてるのかな…?
と不安になっていると
「初めて会った時の事を思い出すな」
と昔を懐かしむような遥くんの声が聞こえた。



