車で十数分走るとすぐにパーティー会場へと着いた。



絢人にエスコートされながら建物内に入ると、広いロビーがあり、大きな扉が見えた。


扉は開かれており、その扉の向こうにはパーティーを楽しむ人々の姿が見える。




「行くよ」


絢人はそう言ってそのキラキラとした空間へと私を導いてくれた。







「すごい…」


パーティーの会場内はたくさんの人で賑わっていて、正装に身を包んだ男の人や素敵なドレスの女の人が会話や食事を楽しんでいた。




そんなたくさんのキラキラした人の中、一際輝きを放つ人物。



探さなくても、すぐに見つかる。

誰かなんて確かめなくても、すぐにわかる。







「遥くん…」





私の小さな声は遠くに居る遥くんに聞こえるはずないのに、遥くんは私と絢人の方を見て、私達に気づいてくれた。



そしてお話をしていた男の人に断りを入れると私達の方へと歩いてきてくれた。