「前の方が、好き?」
「うん」
遥くんにそんな事言われたら、もう戻すしかないじゃないか。
密かにシャンプーを元に戻すことを決めたのだった。
だけどこの話が終わっても遥くんは私から離れない。
それどころかさらに距離を近づけて、私は遥くんの胸に頭を預けている状態だ。
「…遥くん、」
いつもスキンシップは多いけど今日はあまりにも密着してくる遥くん。
どうしたのだろうか。
「遥くん、近いよ?」
ドキドキする胸を押さえながらそう言うけど遥くんは離れない。
それどころか
「嫌なの?」
なんて聞いてくる。
「嫌じゃないけど、近すぎて…」
「そう?いつもこれくらいじゃない?」
遥くんの言うことは一理ある。
普段、このくらいの距離感になる事もある。
だけどそれは自然の流れでってのも変だけど、それでこうなるのであって…
今日の遥くんはいきなり引き寄せてきた。
それにいつも以上に何だか強引で…。
「嫌じゃないならいいじゃん」
そんな遥くんにドキドキするけど、ザワザワもする。
どうかしたんだろうか。



