…そういえば、ちょっと思ったことがあるんだよね。


雅は、過去のことがあって女嫌いなはずなのに、どうして私を抱きしめてくれるんだろう…?


それに、ももかちゃん達とも普通に会話してるし…


何より、雅に彼女?がいるって聞いた時何かが引っかかった。


ほんとのほんとは、どうしてなのって聞きたかった。


でも、やめた。


今は、雅が抱きしめてくれるだけで幸せだから。


だけど、いつか私の心がもっと強くなったら、聞けるといいな、なんてぼんやりと考えていた。


すると、頭上から雅の声が聞こえてきた。


「はるな。そういえばさっき、トランプをやるとか言ってたが、トランプ持ってんのか…?」


あ、そうだ!


トランプで雅とゆうにぃと遊ぼうと思ってたのに。


すっかり忘れてた!


「…うん、持ってるよ。私のバックの中に入
ってる。」


「じゃあ、私が取って来るよ。」


「…え、えみちゃんありがとう。」


「いいの、いいの。ちょっと待っててね。」


えみちゃんはそう言って自分の部屋に入っていった。