「私が離れていったらどうしようとか考えてたんでしょ…?」


はるなのどこまでも純粋で汚れを知らないその瞳に、思わず息を呑んだ。


この瞳に嘘はつけない。


「…そうだよ。なんだかんだ言って俺は臆病なんだよ。はるなはそんなことしないって分かってても怖いんだ…。不安は拭えないんだ…」


俺は、ギュッとはるなを抱きしめながらポツリポツリと答える。


すると、はるなに頭を撫で撫でされた。




「…雅のバカ。はるながどれくらい雅のことが好きか知らないからそんなこと言うんでしょ?はるなはね、雅が考えてる百倍も千倍も1万倍も雅のこと大好きだよ。だから、今雅の頭を占めてることは考えてるだけムダ。」


…はるな、お前…。


…本当にいつもどこで覚えてくるんだよ、そんな俺を喜ばせる言葉…