「そう、はるなは知らない人が近くにいるだけで、不安や恐怖を感じる。だから、人と話すことはおろか近づくことさえ出来ない。」


話しているももかちゃんはどこか切ない表情をしている。


「はるなが普通に怖がらず、会話が出来るのは、ここにいる6人とゆうかちゃんとまなちゃん。それと、はるなの両親。この10人だけ。」


「まあ両親は分かるとして、何であなた方は平気なんでしょう…?」


「…分からない。でも、昔はるなはいじめられてた。3歳のとき。それを助けたのがゆうかちゃんとまなちゃん。はるなの両親は共働きで忙しかったみたいだし、自然に懐いたんだと思う。私がはるなと初めて会ったときには二人にべったりだったから。」


「じゃあ、ももかさんはゆうかさん達より後にはるなさんと会ったですか?」


「そうだよ、私が初めてはるなに会ったのは私が8歳のとき。はるなの両親にお願いされてこっちに引っ越して来たの。はるなが少しでも多くの人と話せるようにって言われて。」