誰もが分からずに苛立っているなか、口を開いたのは、まなさんだった。


「…ヒットするかは分かんないけど、私とちぢ人脈広いから探せないこともないよ。」


ゆうかさんも無言で頷く。


「…だけど、探すってどうやって?何か当てでもあるの?」


確かに、あきさんの言う通り当てがないと無謀な気がします。


「もちろん。当てがないわけじゃないよ。ちょっと待ってて。」


そう言ってゆうかさんはどこかに電話をかけ始める。


「あ、菜穂 (なほ)?ごめんごめん。ちょっといい?あのね……」


一旦電話しているゆうかさんから雅へと視線を移した。


「…それで?雅とはるなが別れなかった場合、あの人は何かするって言ったんですよね?何をするのか検討はついてるんですか?」


すると、雅は苦虫を噛み潰したような顔になった。