「隠し事されてる感がなぁ〜」
一応連絡してくれているのだから、とも思う。急に外泊する程の何かがあったんだから忙しいだろうとも想像できるし。でも、だ。
金曜日に私には知らせずに有給休暇を取った事が引っかかって仕方がない。
それでもどうにか悪い想像はしたくなくて、良い方へ良い方へと懸命に考えて、不意に思い当たった。
修吾さんは嘘はついていないんじゃないか。だとしたら……
「家族って、私じゃないのかも?」
自分の口から零れ落ちた言葉がブーメランのように胸に刺さる。
修吾さんの本当の意味での家族は私じゃない。契約結婚で同居してる妻の私じゃなくで血のつながったお父様や従兄弟さん達だとするなら、会社に告げた有給の理由も合点がいく。
考えてみれば、私は親族の仕事を手伝っている事もあの夜の偶然がなければ今も知らないままだろうし、外国にいるとはいえお父様に会っていないどころか、電話でも話していない。
修吾さんの身内の誰にも会ったこともなければ、その人達の話もほとんど聞いた事がない。
つまり、何も知らないのだ。
一応連絡してくれているのだから、とも思う。急に外泊する程の何かがあったんだから忙しいだろうとも想像できるし。でも、だ。
金曜日に私には知らせずに有給休暇を取った事が引っかかって仕方がない。
それでもどうにか悪い想像はしたくなくて、良い方へ良い方へと懸命に考えて、不意に思い当たった。
修吾さんは嘘はついていないんじゃないか。だとしたら……
「家族って、私じゃないのかも?」
自分の口から零れ落ちた言葉がブーメランのように胸に刺さる。
修吾さんの本当の意味での家族は私じゃない。契約結婚で同居してる妻の私じゃなくで血のつながったお父様や従兄弟さん達だとするなら、会社に告げた有給の理由も合点がいく。
考えてみれば、私は親族の仕事を手伝っている事もあの夜の偶然がなければ今も知らないままだろうし、外国にいるとはいえお父様に会っていないどころか、電話でも話していない。
修吾さんの身内の誰にも会ったこともなければ、その人達の話もほとんど聞いた事がない。
つまり、何も知らないのだ。

