@YUMI KO

先生の説明で、さっきの光景がすぐに蘇って来た。


「それは……嘘じゃないですよね?」


先生が嘘なんて言うはずがない。


頭では理解しているのに、そう質問せずにはいられなかった。


「はい……」


先生も、申し訳なさそうな顔になって答える。


「あの、それで相手の子は?」


ハッと我に返って聞いた。


ボーっとしている場合ではない。


相手に怪我などがあったら大変だ。


「それは大丈夫です。エマちゃんも遊びでやったことなので、力は入っていませんでしたから」


「そうですか……」


そう聞いてひとまず安堵のため息を吐きだした。


けれどこれは我が家にとって大事件だった。