@YUMI KO

「でもいいなぁ妹。可愛いでしょ?」


「まぁね」


いつでも、あたしや両親の後ろをついて歩き回るエマは確かに可愛い。


だからこそ、その口から汚い言葉が出て来たことは衝撃的だった。


「今日も行くのか?」


その声に振り向くと、貴久が立っていた。


「うん。行くつもり」


頷いて答えると、貴久は複雑そうな表情になった。


昨日のエマを見ているからだろう。


「そっか。なにもなければいいな」


貴久は深刻そうな表情でそう言ったのだった。