「エマちゃん、良い子じゃないか」


貴久があたしにだけ聞こえるように言った。


「うん。今日は機嫌がいいみたい」


園でいいことでもあったのかもしれない。


「エマちゃん。今日は幼稚園でなにをしたの?」


貴久に質問されたエマは笑顔で「死体ごっこ!」と、返事をした。


一瞬、あたしたちの間に重たい空気が流れるのを感じた。


貴久も言葉を失っている。


「死体ごっこって……なに?」


あたしはどうにか言葉を振り絞って聞いた。


子供たちの考える遊びは様々だ。


大人では想像もできないような遊びを、自分たちで考えることは珍しくない。


今回だってそうに決まってる。