よく聞きなれた声が頭上から聞こえてきてあたしは顔を上げた。


見ると、そこには貴久が立っていたのだ。


「貴久!?」


「ナナカ大丈夫?」


「穂香!」


「今助けに行くわ!」


「理香先生!」


3人が床下を覗き込んでいる。


これ、夢じゃないよね?


3人とも生きてる。


生きてるんだ!!


全身に喜びが駆け巡り、一気に目の奥が熱くなった。


涙を抑えることなんてできなかった。


あたしは大声を上げて泣き出したのだった……。