@YUMI KO

もちろん返事などないと思っていたけれど……。


「もしかしたら生きているかもしれない」


そんな声が聞こえてきて振り向いた。


いつの間に入って来たのか、ドアの前にエマが立っていた。


「あなたは誰? ユミコさん?」


「私はエマだよ。少しだけ、いつもと違うけどね」


エマはそう言って大人びた笑みを浮かべる。


「教えてエマ。生きてるかもしれないってどういうこと?」


「ユミコさんは探してるんだよ。そして、助けて欲しいと願ってる」


「探す……?」


「探し出せば、みんなは戻ってくるかもしれない」


「探すってなにを?」


あたしがそう聞いた時、エマはキョトントした表情になった。


「あれぇ? どうしてエマ、ここにいるのぉ?」


そう言い、キョロキョロと部屋の中を見回す。


「エマ……」


あたしはそんなエマを抱きしめて、明日の予定を決めたのだった。