「真っ赤?」
貴久が眉を寄せて聞き返す。
「うん」
「真っ赤って、あの川が?」
貴久はしゃがみ込み、更に質問を重ねた。
エマは石から顔を上げずに頷いた。
「そうだよ。真っ赤だよ」
あたしは視線を川へ向けた。
そこには透明度の高い、綺麗な水が流れているばかり。
真っ赤なんて表現は適切ではない光景だった。
「どうして、川は真っ赤なの?」
あたしはエマへ視線を戻してきいた。
「だってね……」
なにか言い掛けた時、不意にエマは顔を上げた。
視線をジッと廃墟へ向ける。
あたしと貴久は咄嗟に廃墟へと振り向いた。
しかし、そこには不気味な建物があるだけでなにもない。
貴久が眉を寄せて聞き返す。
「うん」
「真っ赤って、あの川が?」
貴久はしゃがみ込み、更に質問を重ねた。
エマは石から顔を上げずに頷いた。
「そうだよ。真っ赤だよ」
あたしは視線を川へ向けた。
そこには透明度の高い、綺麗な水が流れているばかり。
真っ赤なんて表現は適切ではない光景だった。
「どうして、川は真っ赤なの?」
あたしはエマへ視線を戻してきいた。
「だってね……」
なにか言い掛けた時、不意にエマは顔を上げた。
視線をジッと廃墟へ向ける。
あたしと貴久は咄嗟に廃墟へと振り向いた。
しかし、そこには不気味な建物があるだけでなにもない。



