「ねぇエマ。エマはお姉ちゃんと一緒に河原で遊ぶのも好きだよね?」


「うん!」


「河原では、どんな遊びをしたんだっけ?」


「水の中の魚を見たよ!」


「そうだね。他には?」


「石を積んで行った!」


「うんうん」


「あとね! 女の人がいた!」


エマの言葉にあたしの心臓は停止してしまうかと思った。


突然の言葉に貴久と顔を見合わせる。


エマはあたしたちが緊張していることなんて気が付いていないようで、熱心におもちゃ箱の中から何かを探し出そうとしている。


「女の人って、どんな人だった?」


貴久がゆっくりと、優しい声で聞く。


「えっとねぇ。白い服の人!」


その瞬間、あたしは何度も見て来た白いワンピースの女を思い出した。


やっぱり……!


自分が見て来たものと、エマが見たものは同じだったのだ。