@YUMI KO

丁寧に、そしてゆっくりと。


自分自身が混乱してしまわないように順番に説明する。


すべての話が終る頃にはすでに太陽が傾き始めていた。


朝から警察が来て何度も事情を説明したりしていたから、今日は時間の経過がやけに早く感じられた。


「それが本当のことなら、理香先生も連れて行かれたかもしれないってことか」


「うん……」


「気になったのはユミコさんって人のことだな。心当たりはないのか?」


その質問にあたしは左右に首を振った。


「あたしも穂香も、全く知らない人だったよ」


「そうか……」


そう呟いて考え込む貴久。


「俺たちになにも関係ない女が、どうして絡んでくるんだろうな?」


「わからない……」