@YUMI KO

電話はそのまましばらく鳴り続け、やがて静かになった。


音が止んで静寂に戻った瞬間、キーンという耳鳴りのような音が聞こえてきて顔をしかめる。


静寂が耳に痛いと感じたのは初めての経験だった。


「もう1度、ゴミに捨てに行こう」


あたしは3台のスマホを鷲掴みにして立ち上がった。


「いい!」


しかし、それを青ざめた穂香が引き止める。


「どうして? このままじゃ気持ちわるいでしょ」


「そうだけど、もう1度捨ててまた戻って来たら?」


そう聞かれてあたしは絶句していた。


1度は捨てたスマホが舞い戻って来たのだ。


また同じことが起こる可能性は十分にあった。


あたしは3台のスマホをテーブルの上に移動させると、中からバッテリーを抜き始めた。


「そんなことして、効果があるの?」


あたしの行動を後方から見つめて穂香が聞く。