!!?

カスミの家をあとにして、
嗚咽混じりに村田さんへ電話して・・


気がつけば・・ここがどこなのか分からないまま・・地べたに泣き崩れていた。


声をかけられた方を振り返ると、

ぼやけた視界で・・同い歳ぐらいの男の子がハンカチを差し出してくれていた。


「スッ・・スッ・・すみません・・。」


「・・・・・・・・・・・・。」


「あの・・何か・・?」


「“泣く”って一口に言っても、
色々種類があるんだよね。」


「・・・・・。」


「哀しい涙、嬉しい涙、驚く涙。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「今、君が流してるのは・・
“怒り”の涙かな?」


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「あ、ごめんいきなり初対面でこんな事言って。決して怪しい者ではございませんので。」


「・・何・・持ってるんですか・・?」


「あ、これ?
さっきダッシュで買ってきたニラ。

俺が働いてる居酒屋、しょっちゅうニラレバの注文が出るんだけど、

大将しょっちゅうニラの在庫切らすんだよねぇ。」


「・・・・・・・・・・・・。」