「え・・!・・志村さん!!」


「・・・・・・・・・??」


動かせる範囲で周りの様子を目で確認していると、

ベッドの周りを覆っていたカーテンが開けられて、看護師らしき人が現れた。


でも・・“志村さん”って・・誰・・?


「すぐに先生呼んでくるから待ってて!
あとご両親にも・・!」


その看護師さんは、
慌てた様子で部屋を出て行った。






「・・・・・痛い・・・。」


すっかり“目が覚めた”と自覚したと同時に、急激に頭痛も自覚し始めた。


上下左右から強い力で抑えつけられるような・・“ズキズキ”ではなく・・

“ギュー!”というような・・
締め付けられる痛み・・。








「志村さん・・よく頑張りましたね・・!!」

「・・スッ・・スッ・・
ホントに良かった・・!!」



「ユキ!!!ユキ!!!!」

「アーーアァァ・・ユキ・・ユキ・・!!」



年配の男性・・多分・・お医者さんが現れる。さっきの看護師さんは泣いてる。


少し時間を置いて、

顔をくしゃくしゃにした別の年配男性が私の頬を両手で包み込む。

同じく顔をくしゃくしゃにした年配女性が私の手を取って号泣を続ける。