あたしを知らないキミへ

長い一日も終わって、帰りの時間になった。
賢斗のことは、お昼に言うつもりだったけど、人が沢山いたから放課後に言うことにした。

「恵美加!帰ろ!」
「朋美・・ちょっといい?」

あたしの突然の問いかけに、朋美は?マークを浮かべている。
「朋美に話さないといけないことあってさ」
「なにー?」
「あたしさ・・賢斗と付き合うことになった」
「・・え?!」

朋美は、案の定驚いた顔をしている。
「ちょ、もう一回言って!」
「・・賢斗と付き合うことになった」
「うそ?!本当に?いつから?!」
「土曜日」
「そうなんだー!やったじゃん恵美加!おめでとう!」

朋美は、自分のことのように喜んであたしに抱きついてきた。