Happy Birthday!~私の宝物~




あれから1週間。ハロウィンがやって来た。

私がいつも通り、部屋で閉じこもっていると家のインターホンが鳴る。家にいたお母さんは、ドタドタと走って玄関に向かった。私は、この間みたいに耳をそばだてる。

「あ、川上さん。こんにちは」

「こんにちは。あの、少しお話があるのですが……」

「何でしょうか?」

「あなた、娘さんを虐待してますよね?」

率直に花梨さんは聞いた。花梨さんの提案は、1週間、私の家族の声を録音しようと言った。

「はぁ!?あなた、何を言っているの!?証拠がないのに言わないでちょうだい!!」

「……証拠ならあります。真弥ちゃんから預かりました」

私は、そっと部屋を抜け出して玄関の近くで立ち止まる。花梨さんは、私のスマホをお母さんに、見せた。

「この中には、あなたとお兄さんの声が録音されています。1週間分の……」

「それをよこしなさい!!消すから!!」

「無駄です。もう警察には、証拠として渡しましたので」

そう言うと、お母さんは私に気が付いていたのか、私に近づくと思い切り私を突き飛ばした。

「お前、勝手な真似を……殺してやる」

イヤだ、怖い……私、死ンジャウかも……コワイよっ!!