やっと校長先生のお話が終わって、終業式もおしまい。

夏休みだよ〜!!

夜李くんとお家にいる時間も増えるし、デートも行けちゃったりして!

大きなお祭りもあって、花火も上がるみたいだし、浴衣デートしたいなぁ。

妄想ばかりが膨らんでいって、今が幸せ絶頂期!!

·····だったはずなのに。


「みっちゃん。佐久真部長が、あっちでの仕事が早く終わりそうで、早くてもこっちには1週間後くらいに戻ってくるみたいだよ」


古澤パパさんからの突然のお話は、今の私には全然嬉しくなかった。

そりゃあ、初めにここに来た頃はパパママ早く帰ってきて〜!って思ってたけど。

今は夜李くんと離れたくないよ·····。

ずっと一緒にいたいのに。

期限切れはもうすぐになってしまいました。


「え〜みっちゃん帰っちゃうの?寂しい!」

「小宵ちゃ〜ん。私も離れたくないよう!」


どこかに小宵ちゃんもう1人いませんか?

ほんとのお姉ちゃんになって一緒に帰りましょ〜·····。

なんてことはもちろんできず。

小宵ちゃんと涙ぐんでいるのに、ソファでくつろいでいる夜李くんは全く気にも留めていません。

夜李くんは寂しくないの?

私はものすごく寂しくて寂しくておかしくなりそうですよ。

パパママ、せめて夏休み明けに帰ってきませんか?(無理です)