『りょ』

友達からの返信も早い。もうラインが届くことはなく、風香は小説執筆に集中する。今書いているのは魔法使いと少女の恋の物語だ。

小説を書きながら、風香は日曜日のことを考えて頰を緩ませた。



学校へ行き友達と話し、授業を受けたりするうちに待ちに待った日曜日はやってきた。

風香は、クラシカルなチェック柄のボウタイワンピースを着ておしゃれをする。胸は高鳴り続け、いつもよりずっと早く目を覚ましてしまった。

『おはよ〜！もう起きてる？』

そんなラインが理子たちから届き、理子たちも今日を楽しみにしてくれていることに風香は嬉しくなる。

朝ごはんを食べ、家を出る。自転車で待ち合わせ場所の駅へと向かった。

「おはよう！」

心音、美羽、涼音はすでに駅で待っていた。みんないつもよりおしゃれをしている。

心音は、白のロゴTシャツにショート丈の白いカーディガンを着てデニムスカートを履いている。美羽は、グレーのカーディガンにピンクのスカートを履き、涼音は黒のトップスに赤いチェックのロングスカート姿だ。

「わあ！みんなおしゃれだね！」