「…紫萌、ありがとう」

この短時間で色んなことを学んだな…

こんなに生きることに考えたの

初めてだ…。

いつのまにか私は全身が
透け始めていた

「…汐夏ちゃん、もしかして…」

「…もうそろそろお別れかもしれない」

そっか、と紫萌は悲しそうに俯いた

「私に話しかけてくれて
ありがとうね」

私と紫萌は微笑みあった

「「…またね」」

体がきらきら光っていた

本当に成仏するんだ…。

スゥ…と意識が遠のいていく中

紫萌の笑顔が見えた気がした。