お前まじかよ信じらんねぇ的な顔してる。

「嘘でしょ」

「心臓にわるっ·····」

「私のこと信じられないの?」

「俺の事信じなかったくせに何言うんだよ」

「うん、ごめん。ちゃんとケリつけてきたから」

本気の恋散らしてきた。

あの人も今までの人と同じ。

私ってこのまま一生独身貴族?

「あーあ。今回こそ本物だと思ったのに」

「何が」

「恋?」

「見る目ねぇんだよ、綺咲は」

「そう思う。誰との恋がうまくいくんだか」

知ってるのは神様だけってやつだよね。

涙もすっかり乾いてきた。

当分恋愛はいいかな〜。

諦めかけた私は、悠長にブランコを漕ぎ出す。

小さい頃、ヒロと2人でよく遊んでたけど、今でもこうして隣にいると思わなかったな〜。

なんてふと思った時。

「俺なら、綺咲だけみるけど」

「·····はい?」

隣の番犬は何食わぬ顔で、突拍子もないことを言い出した。