ヒロの言葉は正しかった。

私が間違ってたなにもかも。

ヒロへの申し訳なさと頭痛と恐怖で感情がぐちゃぐちゃ·····。

目の前がぼやけてきた。

もうどうにでもなればいいと思った。

これが私への罰なら、受けるしかないよね神様。

「へー、大人しいじゃん」

「黙って·····」

「威勢だけはいいよな」

「離れて·····」

「離れられんならどうぞ?」

「さいってー·····」

どうにかここから離れないと。

じゃなきゃ、私はこの闇から一生抜け出せない。

手は肩を押さえられてて全く動かない。

そうなれば出るのは足のみ。

馬乗りになる司暢くんの急所狙って、思い切り足を振り上げた。

声にならない声が司暢くんの口から漏れる。

同時に肩の重みがなくなっていき、私は解放された。

「なにすんだよお前っ·····」

「これで使い物にならなくなったらごめんね」

「くそやろっ·····」

どうとでも言えばいい。

戦闘不能になった司暢くんとはさよなら。