こんな寒い中いたからほっぺた冷たくなってるしヒリヒリが倍。

目頭にジワッと熱いものが込み上げてくるのがわかる。

「綺咲、ごめっ·····」

「ヒロなんて嫌い!」

「っ、」

「ウザイ!大嫌い!」

この冬空に響き渡るくらいの声で言い放ってやった。

さすがにこれは頭に来た。

ありえない。

右のほっぺたが痛すぎて涙が出てきた。

なにあいつなにあいつなにあいつ·····!

瀬名に頼ろうと思ったけど今頃彼氏と旅行中だし、家になんか帰れるわけないし。

もう思いつくのは1人しかいなくて。

『あれ?どしたの綺咲』

「開けて、司暢くん。会いたい」

『いいよ』

ほらね、優しいでしょ。

疑う方がおかしいんだよ。

あんなやつ罰でも当たればいいのよ!