「それじゃあ俺は次の駅に用事あるから」
「えぇ、今日はありがとう永野君」
「ありがとう、さようなら」
「おぅ、じゃあな二人供」
プシューと音をたてて、電車のドアが閉まる。
「さぁ、帰りましょう優衣ちゃん」
「うん、優…荷物重くない?私もう少し持とうか?」
「平気だよ。優衣ちゃんこそ、重くない?」
「私も大丈夫」
お互いを気遣いあってほほ笑みあう。
棚野町に戻ってきた私達は、沢山の買い物袋を持って帰り道を歩いていた。
「…そういえば、私がトイレに行ってる間…永野君と何か話した?」
それは私がずっと気になっていたこと。
もしかしたら私がいない間に、永野君は優に何かしらアプローチしていたかもしれない。
しかし、優は「ううん」と首を横に振った。
「永野君は一緒に待ってようって言ってくれたけど、優衣ちゃんが心配だったから私、すぐに優衣ちゃんを追いかけたの」
「…え、じゃあ優は…一時間もあそこで待っててくれたの…?」
「ごめんなさい、迷惑だった?」
「そ、そんなことない!…嬉しい…!」
優は永野君より、私を優先してくれたんだ。
その事実がとても嬉しい。
家に着いた。
二階に上がり、買った服を全て部屋のクローゼットの中に押し込む。
そして優と一緒に取り出したのはあのガラス玉のストラップ。
二人それぞれ、お出かけ用の鞄に早速取り付けた。
優と顔を見合わせて笑う。
「ねぇ優、これからもお揃い、沢山増やそうね」
「うん、優衣ちゃん大好き…私の一番のお友達」
「私も大好きだよ、優」
早く花火大会の日がこないかな。
縁日でまた二人のお揃いを増やすんだ。
私は胸をときめかしながら優にほほ笑んだ。



