「わ…広いのね!…見てみて優衣ちゃん、お店がいっぱいある…あ、あのお洋服、優衣ちゃんに似合いそう!」
「ちょ、待って待って、優!」
優が興奮したように私の手を取り、歩きだした。
キョロキョロと辺りを見回していて落ち着きがない…こんな子供みたいにはしゃいでる優は初めてだ。
それだけでも今日、誘ってみて良かったと思えた。
「よーし、荷物持ちは俺に任せろ!二人は思う存分買い物しておいで」
「そんな、悪いわ」
「良いって良いって!…ほら、あの店とか種類が多くて良さそうだぞ」
永野君が一つの店舗を指差した。
…確かに少し見ただけでもラフな物からオシャレな物まで揃っているのが分かる。
近くに寄ると、アクセサリー等の小物も置いていてスゴく素敵なお店……。
買い物してるお客さんも結構いる。
「優衣ちゃん…」
優がソワソワしながら私を見た。
私は苦笑する。
「…永野君のお言葉に甘えて、私達は買い物しようか」
「おう、任せとけ!」
私と永野君の言葉を受けて、優がほほ笑んだ。
***
「はぁ~楽しかった…!」
「優ってば、いっぱい買ったね」
「だってどれも優衣ちゃんに似合うんだもの」
「い、いやいや…自分のを買いなよ!」
思わずツッコム。
優はえへ、とウインクして笑った。
「本当、沢山買ったな…結構重いわ」
両手いっぱいに買い物袋を下げて、永野君が苦笑した。
額にはじんわりと汗が滲んでいる。
「やっぱり私、少し持つわ永野君」
貸して?と優が手を伸ばすが、永野君はそれを器用にかわす。
「いーの!こういうのは男の仕事です」
「…でも」
「それよかさ、疲れてない?俺は突っ立ってただけだから良いけど、二人は色んな店を行ったり来たりしてただろ?」
ちょっと休もうぜ、と永野君はフードコートの方へ歩いていく。
スマホを見るともう昼の十二時を過ぎている。
私は優と一緒に永野君を追いかけた。
「ここにしよう」
わりと広めの席を見つけ、永野君が言った。
私と優が席に座る。
ふと、永野君は買い物袋を席に置き、ズボンのポケットから財布を取り出した。
「喉、渇いてるだろ?俺なんか買ってくるよ」
「え?でも……」
「良いから、二人は荷物見てて!じゃあ!」
そう言うと永野君は去っていってしまった。
「永野君、とてもいい人ね」
優がほほ笑んだ。
私は「そう、だね…」と呟く。
確かに永野君は紳士的で気遣いも抜群だった。…私のことを嫌ってるだけで、悪い人ではないのかも…?
ずっと警戒してて、悪いことしちゃったかな。
「ねぇ優衣ちゃん、次に行くお店だけど…」
「あ、うん」
優とお喋りをして、永野君が帰って来るまでの時間を潰す。
数分後、永野君は飲み物を二つ持って帰ってきた。
「ほい、タピオカミルクティーで良かった?」
「ありがとう永野君」
「…ありがとう…」
手渡されたタピオカミルクティーは冷たくて、さっぱりとした甘さで…渇いた喉に染み渡っていくのを感じた。
「ちょ、待って待って、優!」
優が興奮したように私の手を取り、歩きだした。
キョロキョロと辺りを見回していて落ち着きがない…こんな子供みたいにはしゃいでる優は初めてだ。
それだけでも今日、誘ってみて良かったと思えた。
「よーし、荷物持ちは俺に任せろ!二人は思う存分買い物しておいで」
「そんな、悪いわ」
「良いって良いって!…ほら、あの店とか種類が多くて良さそうだぞ」
永野君が一つの店舗を指差した。
…確かに少し見ただけでもラフな物からオシャレな物まで揃っているのが分かる。
近くに寄ると、アクセサリー等の小物も置いていてスゴく素敵なお店……。
買い物してるお客さんも結構いる。
「優衣ちゃん…」
優がソワソワしながら私を見た。
私は苦笑する。
「…永野君のお言葉に甘えて、私達は買い物しようか」
「おう、任せとけ!」
私と永野君の言葉を受けて、優がほほ笑んだ。
***
「はぁ~楽しかった…!」
「優ってば、いっぱい買ったね」
「だってどれも優衣ちゃんに似合うんだもの」
「い、いやいや…自分のを買いなよ!」
思わずツッコム。
優はえへ、とウインクして笑った。
「本当、沢山買ったな…結構重いわ」
両手いっぱいに買い物袋を下げて、永野君が苦笑した。
額にはじんわりと汗が滲んでいる。
「やっぱり私、少し持つわ永野君」
貸して?と優が手を伸ばすが、永野君はそれを器用にかわす。
「いーの!こういうのは男の仕事です」
「…でも」
「それよかさ、疲れてない?俺は突っ立ってただけだから良いけど、二人は色んな店を行ったり来たりしてただろ?」
ちょっと休もうぜ、と永野君はフードコートの方へ歩いていく。
スマホを見るともう昼の十二時を過ぎている。
私は優と一緒に永野君を追いかけた。
「ここにしよう」
わりと広めの席を見つけ、永野君が言った。
私と優が席に座る。
ふと、永野君は買い物袋を席に置き、ズボンのポケットから財布を取り出した。
「喉、渇いてるだろ?俺なんか買ってくるよ」
「え?でも……」
「良いから、二人は荷物見てて!じゃあ!」
そう言うと永野君は去っていってしまった。
「永野君、とてもいい人ね」
優がほほ笑んだ。
私は「そう、だね…」と呟く。
確かに永野君は紳士的で気遣いも抜群だった。…私のことを嫌ってるだけで、悪い人ではないのかも…?
ずっと警戒してて、悪いことしちゃったかな。
「ねぇ優衣ちゃん、次に行くお店だけど…」
「あ、うん」
優とお喋りをして、永野君が帰って来るまでの時間を潰す。
数分後、永野君は飲み物を二つ持って帰ってきた。
「ほい、タピオカミルクティーで良かった?」
「ありがとう永野君」
「…ありがとう…」
手渡されたタピオカミルクティーは冷たくて、さっぱりとした甘さで…渇いた喉に染み渡っていくのを感じた。