誰かの武器としての生き方

チハヤに背を向け、ミカサは刀を鞘から抜く。太陽の光が反射し、刃がキラリと光った。

「私がお前らを駆逐する!!覚悟しろ!!」

刀を構え、ミカサが土蜘蛛たちを睨み付けると、土蜘蛛たちは「お前の血を吸ってやる!」と糸を吐き出した。

ミカサは走って糸を避け、刀を土蜘蛛たちに投げる。

「ふん!余裕で避けれるぞ」

刀は土蜘蛛たちをかすることもなかった。しかし、ミカサは余裕の笑みだ。

「グアッ!!」

土蜘蛛たちが顔を歪める。彼らの腹部にはナイフが突き刺さっていた。隙をついてミカサが隠し持っているナイフを投げたのだ。

一瞬怯んだ土蜘蛛たちに、ミカサは迷うことなく飛びかかっていく。土蜘蛛と女郎蜘蛛を蹴り上げ、殴り飛ばす。

「ミカサ、もうやめてあげて!」

反撃する間もなくボロボロになっていく妖怪を見て、人々を蜘蛛の糸から助け出したチハヤが声を上げる。それは、叫び声に近いものだった。

「どうして?コイツらが存在する価値などない。ただの人を食う化け物だ」