誰かの武器としての生き方

「大丈夫!この時間には誰もここに来ないよ!」

チハヤはそう言い、ミカサをケーキ屋に連れて行く。和スイーツが並んだ小さなケーキ屋だ。

チハヤはカステラケーキを、ミカサはチハヤから抹茶ババロアをすすめられて抹茶ババロアを買う。そして、二人で椅子に座って食べ始める。

「おいしい」

ミカサが呟くと、「よかった〜」とチハヤが笑う。そして、「こっちも食べる?」とカステラケーキを一口くれた。

二人でケーキを楽しんでいると、「きゃあぁぁぁぁ!!」とケーキ屋の外から人々の悲鳴が響いてきた。微笑んでいたミカサとチハヤは真剣な顔で顔を見合わせ、素早くケーキ屋を出る。

すると、街を歩く人々を巨大な土蜘蛛や女郎蜘蛛が襲おうとしていた。人々の体には蜘蛛の糸が巻きつけられ、身動きが取れなくなっている。

「生き血を吸ってやる!!」

土蜘蛛と女郎蜘蛛がニタニタと笑う。ミカサはチハヤに言った。

「私があの妖怪を倒す。チハヤは人々の避難等をお願い!」

「わ、わかったわ!」