「もっと肘を曲げろ!」

「今のはカウントされないぞ!」

厳しすぎる訓練に、何人かはすでにフラフラになっている。フラフラになった隊員にミカサは怒鳴った。

「体力がないならここへ来るな!!ここは武器を生み出す場所だ!!武器として使えないのならここにいる必要はない!!」

「おい、やりすぎでしょ!!」

怒鳴り散らすミカサの肩をムサシが掴む。ミカサは顔をしかめ、ムサシの手を払いのけた。

「みんなまだ入りたてですよ。そんな子たちに初日からこんな過酷なことをさせるなんて、正気ですか!?」

怒りをその目に宿して言うムサシに、ミカサは冷たく返す。

「入りたてだから何?特殊警察であることに変わりはない。私もあなたも誰かの武器だ。それはここでフラフラになっているコイツらも同じ。誰かを守れなければ意味がない」

「ですが……」

ミカサとムサシはこうしてよく対立する。冷酷なミカサと違い、ムサシは人情が厚いためだ。妖怪を殺すこともない。