新人たちは明るくフレンドリーな人の登場に緊張を忘れ、笑顔になっている。ミカサは二人を冷たい目で睨みつけた。

「大切な新人の教育の時期に遅刻をするな。遅刻をするくらいならこの隊から外れろ」

ミカサがそう言い放つと、先ほどまであった和やかな空気は一瞬にして張り詰める。新人たちから笑顔が消えた。

「俺たちはさーーー」

「ダメよ、ムサシ！ミカサさんごめんなさい」

何かを言いたがるムサシをヤマトが止め、新人の本格的な訓練が始まった。

「まずは腕立て伏せ、腹筋、スクワットを百回しろ。それが終わった者から運動場を百周。それが終わった者から体術訓練を行う」

淡々と訓練内容を話すミカサに、「いきなり！？」と言う声がした。ミカサは「これくらいできて当たり前だ。無理だと思うのならば、今すぐハクサ隊長のもとへ行け」と発言者を睨みつける。

「何をしている！早く動け！！」

ミカサがそう言うと、隊員たちはペアを組み訓練を開始した。ミカサは一人一人を観察し、指摘していく。