「なあ、みちぽ。
おもしろいDVDとかないの?」

勉強に飽きたのか、拓翔がみちぽを見る。

「おもしろいDVDなんてないよ。
探偵ものか刑事ものだけ」

「刑事もの!?」

みちぽの言葉に、俺は反応する。

「う…うん、はぐれ刑事純情派って言うんだけど…古いよね?」

「全然古くない!」

「いや、古いだろ。
じーさんが昼間に見てるイメージ」

「拓翔!!」

茶化す拓翔を、俺とみちぽは睨む。

「それはやっさんに失礼だよ」

先程から俺とみちぽの息は合っている。

「蒼生もはぐれ刑事純情派が好きなんだね」

「大好き!」

結局、拓翔の意見で、金田一少年の事件簿を見る事になってしまったが、俺たちはヒソヒソとやっさんの話をしている。