「あなたの父親、白鷺槍平(シラサギソウヘイ)は、神崎組を壊滅させ、神崎翔平の両親を殺した」
なにいってるか理解するのに時間が必要だった。
お父さんが…翔平ちゃんの両親を…?
そんなのありえない。
だって。
だってそれならなんで、翔平ちゃんは…。
「…ん!……さん!…梨瑚さん!!!!」
なんで翔平ちゃんは…白鷺組に…?
亮くんの声が聞こえた時にはもう遅かった。
「ん!?!?」
口を布のようなもので覆われる。
息が出来ない。
そう思えば思うほど、息が吸いたくなる。
…意識が遠くなる。
「大人しく、していてくださいね。白鷺組のお姫様」
気味悪く微笑む男の声を最後に。
わたしの意識は飛んだ。