お寺はいくらでもあるから、その可能性もあると思う。


けれど住職さんはいくつかのお寺に連絡を取って調べてくれているのだ。


「どこに納骨されているかわからないから、調べようがないよ」


あたしは渋い顔でそう言った。


この近所のお寺にあるのなら問題ないけれど、事情があって他県に納骨されている可能性だってある。


人の事情は様々だ。


「もう少し他のページも調べてみるか」


広貴が大きく伸びをして背中を鳴らし、再びパソコンへ向き直ったのだった。