ポルターガイスト~封じられた扉~

☆☆☆

朝10時を回った頃、あたしたち6人は学校の近くのコンビニに集合していた。


今朝考えたことはメッセージで全員に伝えてある。


「宝来家が虐待を隠ぺいした可能性は高いよな」


図書館へ向けて歩きながら紀人が言う。


紀人の右腕は日に日によくなってきているようで、痛み止めを飲む回数は減っているようだ。


愛奈も安心した表情を浮かべている。


「あたしも、そう思う」


あたしは紀人の意見に賛成した。


頷きながら、視線は元浩の手元へと向かう。


なにかわからないが大きな紙袋を下げているのだ。


「さっきから気になってたんだけど、それなに?」


首を傾げながら聞いてみると、元浩は「花瓶と、お供え用のお菓子」と中身を見せてくれた。