ポルターガイスト~封じられた扉~

・亜香里ちゃんが起きると悲鳴をあげ、ポルターガイストがおきはじめる。


・ポルターガイストが治まると亜香里ちゃんは再び眠る。そしてあたしたちは外で目覚める。


・亜香里ちゃんの部屋にいた間、あたしたちは外でも日常生活を送っているらしい。


・亜香里ちゃんは4人家族の長女。


・弟が生まれた時、亜香里ちゃんはとても喜んでいた。


「だけど、それが次第に変化して行ったんだよね……」


あたしは悲鳴の中に隠されていた亜香里ちゃんの言葉を思い出していた。


『アタシヲ、愛シテ』


それは10歳の子が言うにはあまりにも重たい言葉だった。


「待望の男の子が生まれたことで、亜香里ちゃんは愛情を受けなくなった……」


あたしはそう呟いてペンをクルクルと指で回した。


・亜香里ちゃんは両親からの愛情を受けなくなり、寂しかった。


・亜香里ちゃんと弟の洋司君は、昔流行っていた感染症で亡くなった。


・亜香里ちゃんと洋司君のお墓が見つからない。


そこまで書いてハッとした。