【ひとりあそびをするのはさみしい。
だれか、あそんでほしい】


【おとうとは、お母さんとお父さんといっしょにおでかけ。
あたしはひとりおるすばん】


【にんぎょうあそび、あきちゃった。
だってずっとひとりでやってるんだもん】


亜香里ちゃんの寂しいという気持ちが全面に溢れだしている日記だった。


読んでいる間に胸の奥に小さな針を刺されているような感覚がする。


チクチクと、亜香里ちゃんの悲鳴があたしを刺激しているみたいだった。


「両親からの愛情を弟に持っていかれちゃったんだね」


杏美が切なそうな声で言う。


「……もしかして、亜香里ちゃんが病気になったときにしっかり看病してもらえなかったとか?」


ふと閃いてあたしは言った。