目が覚めると、薄暗い電球が灯る部屋だった。


相変わらず埃っぽくて目を覚ましてすぐに咳き込んだ。


重たい体をどうにか起こすと、すでに他の5人は目覚めた後だった。


「純奈、大丈夫?」


愛奈に声をかけられてあたしは頷く。


「大丈夫だけど……またここに来ちゃったんだね」


そう呟くと絶望感が胸にズッシリとのしかかって来た。


あたしは大きく息を吐き出す。


あたしたちは永遠に、このサイクルから抜け出すことができないのだろうか。


眠る度に部屋と外を行き来して、一体どうなるっていうんだろう。


「眠ってるね」


杏美の言葉に、ベッドへ視線を向けると布団が上下しているのが見えた。


亜香里ちゃんは今のところ静かに眠ってくれているみたいだ。


これが起きればひとたび、悲鳴とポルターガイストが始まってしまう。


前回みたいに誰かが大きな怪我をする可能性は十分にあった。