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それから20分後、あたしたち6人は肩を落として帰路を歩いていた。
せっかく住職さんが調べてくれたのに、近隣の寺にも亜香里ちゃんと洋司君のお墓は存在しなかったのだ。
「サイトの情報を鵜呑みにしたからだ」
歩きながら、元浩がイラついたように呟く。
「そんな言い方しなくていいじゃん。みんな、サイトの情報を見つけたときには喜んだんだから」
あたしはつい元浩を睨み付けて言い返していた。
亜香里ちゃんのお墓がなかったことは残念だけど、誰も悪くない。
苛立つ気持ちがよく理解できたけれど、怒鳴る事で発散するのはやめてほしかった。
「この花も無駄になったなぁ」
広貴がため息を吐きだして握りしめている百合の花を見つめる。
百合も、心なしかしおれてしまったように感じられた。
それから20分後、あたしたち6人は肩を落として帰路を歩いていた。
せっかく住職さんが調べてくれたのに、近隣の寺にも亜香里ちゃんと洋司君のお墓は存在しなかったのだ。
「サイトの情報を鵜呑みにしたからだ」
歩きながら、元浩がイラついたように呟く。
「そんな言い方しなくていいじゃん。みんな、サイトの情報を見つけたときには喜んだんだから」
あたしはつい元浩を睨み付けて言い返していた。
亜香里ちゃんのお墓がなかったことは残念だけど、誰も悪くない。
苛立つ気持ちがよく理解できたけれど、怒鳴る事で発散するのはやめてほしかった。
「この花も無駄になったなぁ」
広貴がため息を吐きだして握りしめている百合の花を見つめる。
百合も、心なしかしおれてしまったように感じられた。